少年野球を観ていると、時折子どもたちが謎の掛け声を発することがあります。
ママさんなど、野球をしたことがない人にとっては、意味のわからない言葉も多いかもしれません。
そこで今回の記事では、元野球経験者でもある私が、少年野球の掛け声を一覧でまとめてみました。
これらの掛け声を覚えておけば、子どもの試合の応援にも使っていただけます。
少年野球の掛け声集(種類)
少年野球の掛け声は、なかなかヘンテコなものが多いですが、これは言いやすさを考慮した結果だと思われます。
意味や内容としては別におかしなことは言っていませんが、言いやすさを考慮して極限まで短縮した結果、傍から見れば意味のわからないものになっているということです。
また、掛け声は地域やチームによってかなり異なります。
以下では、代表的な掛け声を紹介していきます。
①「バッチコーイ」
これは守っている人が相手チームのバッターに対して、
「準備はできているからいつでも打ってこい」
という心構えを示すものです。
「バッターさあこーい」や、単に「こーい」という場合もあります。
ただ、最近はバッターへの挑発行為ともとれることから、禁止しているチームもあるようですね。
②「ドンマイ」
これは日常でもよく使われますので、ご存知の方も多いと思いますが、英語の「don’t mind」を日本語にしたものです。
「気にするな」という意味で、主にミスやエラーをしてしまったチームメイトに対してかけます。
③「オーライ」
これも英語の「all right」を日本語にしたものです。
ただし、どんな場面でも使われるわけではなく、主にフライが上がって、守っている人が落下地点に入った時にかけます。
この掛け声がないと、2人以上の選手が同じボールを捕ろうとして衝突、または譲り合って落球(エラー)してしまうことになります。
④「リーリーリー」
これは主にランナーがピッチャーに対して、リード(離塁)していることを示すものです。
ピッチャーが投球する際、ベースから少し離れておけば、進塁や盗塁が成功しやすくなりますので、リードしているということはピッチャーにとってプレッシャーになります。
ランナー自身がピッチャーに対してかけることもあれば、チームメートがかけることもあります。
いずれにしても、これも挑発や煽り言葉の一種であるということになります。
⑤「ナイス○○」
これは主に他の選手のプレーを褒める時にかけるものです。
代表的なものとしては、
・ナイスピッチング(ナイピッチン)
よい投球をした時にかける
・ナイスキャッチ(ナイキャッ)
よい捕球をした時にかける(ファインプレーなど)
・ナイスボール(ナイボー)
よい送球をした時にかける
・ナイスけん制(ナイケン)
よいランナーに対するけん制をした時にかける
・ナイスバッティング(ナイバッティン)
よい打撃をした時にかける
・ナイスカット(ナイカッ)
際どい球をカットした時にかける
・ナイスセン(ナイセン)
際どい球を見送った(ボールにした)時にかける
・ナイスラン(ナイラン)
よい走塁・盗塁をした時にかける
実際には言いやすさを重視して、かっこ内のように縮めて言うことが多いですね。
試合を観ていて聞こえてくるのも、ほぼカッコ内の方だと思います。
ちなみに、「ナイピッチン」ではなく「ナイピッチ」と言う場合、これは投球というよりピッチャー自身を褒めていることが多いですが、非常に些細な点ではあります。
「ナイスセン(ナイセン)」とは?
掛け声の中で最もわかりにくいのが、このナイスセンという言葉です。
「セン」とは何か?ということですが、これは、
②選択
③センス
などの略語だと考えられます。
おそらく多くの人が認識しているのが「選球眼」や「選球」で、際どいボールを見送ってボールにした、その選球眼を褒めているわけです。
掛け声の意味
さて、ここまでいろいろな掛け声を紹介してきましたが、掛け声自体にそれほど深い意味はなく、とにかく大きな声を出すことで、チームのモチベーションを上げる・士気を上げることが重要です。
選手たちも、そこまでしっかりと意味を理解して使っていない場合がほとんどです。
そのため、最近はただ大きな声を出してもあまり意味がないということで、もう少し意味のある言葉や具体的な言葉をかけるよう指導する監督・コーチもいるようです。
例えば、ピッチャーに対しては、
・ボールは走ってるから自信を持っていこう
・このバッターが長打があるから注意
・とにかくボールを低めに集めていこう
バッターに対しては、
・次はストライクをとりにくるから狙っていこう
・狙い球を絞ってガツンといこう
・ファールで粘って相手ピッチャーの球数を稼ごう
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