高校に水泳授業・そもそもプールすらない理由は?

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学校で、夏の体育の授業といえば水泳ですが、最近は水泳授業がない高校も増えてきているようです。

また、そもそも高校にプールすらなく、水泳部が学校のプールで泳げない、もしくはそもそも水泳部がない高校も増えてきているようです。

「時代の変化」といえばそれまでですが、なぜ高校から水泳授業やプールが消えてしまったのでしょうか?

今回はその理由についてまとめてみました。

泳ぐことが好きな人にとっては少し残念なお知らせ、泳ぐことが嫌いな人にとっては逆にいいお知らせとなるかもしれません。

目次

高校に水泳授業・そもそもプールすらない理由は?

①費用・コストの問題

まず、最も大きいと言われている理由は、費用・コストの問題です。

学校のプールは、設置・維持に莫大な費用がかかります。

水や塩素などの定期的な入れ替えはもちろん、当然ですがどこか故障したら修理しなければなりませんし、老朽化してきたら修繕しなければなりません。

その費用は億単位と言われています。

昨今は少子化も進み、子どもの人数も減ってきているので、このまま学校のプールを維持・管理したり、新たに設置したりするのはコスト的に困難というのが学校の本音でしょう。

②水泳授業は欠席者・見学者が多数

アンケートなどをとると、水泳の授業を「好き」と答える人はそれほど多くなく、どちらかといえば「嫌い」のほうに大方の票が集まります。

体育の授業自体は「好き」という人も多いと思いますが、水泳の授業はなかなか不人気のようです。

特に、水泳授業のある高校では、女子の欠席・見学が目立ちます。

理由としては、これは想像に難くないと思いますが、

「水着を着るのに抵抗がある」

というのが1番の理由でしょう。

この傾向は中学校くらいからすでに生じていて、やはり成長期でもありますから、抵抗があるというのは致し方ないでしょう。

かと言って男女別々に実施するというのも、カリキュラム上、または指導教員の問題もあり、なかなか難しいようです。

水泳が嫌いな理由としては、もちろん「水泳が苦手だから」という理由も含まれます。

水泳の授業を実施すると、だいたいクラスに1人か2人くらいは泳げない人がいたと思いますが、それでなくても水泳はハードな運動です。

何とか授業にはついてこれても、苦手意識を持っている人は少なくないと思います。

以上の理由から、

・水泳の授業を実施しても人数が集まらない→水泳授業・プール廃止

という流れになっているのだと思います。

③プライバシーの問題

これは①や②の理由ともつながりますが、水泳授業のプライバシーを確保することが困難というのも、水泳授業・プールを廃止する理由となりえます。

学校が丘の上とかにあれば話は別ですが、例えば室内プールにでもしない限り、高層マンションや高層ビルの上のほうからだと学校のプール・水泳授業が見えてしまいます。

世の中色々な趣味の人がいますので、そうした人たちから生徒のプライバシーを守る手段がないというのも、①のコストの問題と相まって存在するのでしょう。

④気候・地域性の問題

例えば日本列島の北のほうなどでは、水泳授業を実施できるような真夏日があまりなく、結果としてほとんど水泳授業を実施できずに夏が終わってしまうという場合もあるようです。

そうすると、やはり①の問題とも相まって、プールを維持・管理していくのは採算が合わないとの判断になるのでしょう。

⑤宗教的な理由

これはかなり少数だと思いますが、宗教的な理由で水着を着れない、プールに入れない人が多数に上る高校では、やはり水泳授業を実施することはできません。

そうした生徒に特別措置などを認めるのは、公平や平等の観点からの難しい問題を含みます。

ここでは詳しくは立ち入りませんが、そうした高校も無きにしも非ずでしょう。

プールがなくても水泳授業はある場合も

これは、プールが嫌いでプールのない高校に進学しようと思っている人にとっては、少し注意が必要な点かもしれません。

プール自体はコストの点で設置していない高校でも、水泳授業は実施している場合があります。

どういうことかと言うと、例えば他の学校と共同で水泳授業を実施したり、学校外の施設を利用させてもらうなどして実施する場合があるということです。

正直、高校レベルでそこまでして水泳授業を実施する必要があるのかは疑問ですが、何としても水泳授業の伝統を残していきたいという熱心な学校・先生は存在します。

「プールがないと思って入学したのに水泳授業は必修だった…」

なんてことにならないように、進学する高校の情報は事前によく調べておきましょう。

今回のまとめ

以上、高校に水泳授業・そもそもプールすらない理由についてでした。

水泳は、全身運動のためとても健康にいいですし、身近な人が溺れてしまった場合など、いざという時に役立つスキルでもあります。

そのため、水泳授業やプールの効用については、決して否定されるべきものではありません。

ですが、嫌いな人や苦手な人、抵抗のある人が一定数生じる科目ではある以上、高校レベルで「必修」とするのは少しやりすぎなのかなという気もします。

実際、高校で水泳授業はあっても、陸上や武道などとの「選択」としている場合がほとんどでしょう。

こうした価値判断と時代の変化も相まって、高校から水泳授業が消えていっている昨今、水泳が好きな人にとっては少々寂しいかもしれませんね。

今回の記事が高校選びなどの参考になれば幸いです。

すくれす
スクール☆レスキュー運営者
学校の教員ではありませんが、学習塾の講師として、小学生から高校生まで、幅広い年齢の児童・生徒・学生と関わりがあります。学校生活においては時代は変われど、結局はある程度型にハマった「みんなと同じこと」が求められます。そうしたことは当サイトを参考にパパっと攻略していただき、短い学校生活・人生、できるだけ有意義なことに日々時間とエネルギーを使ってもらえたら幸いです。
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