毎年冬場になるとインフルエンザなどが流行し、学校が学級閉鎖(学校閉鎖)になることがあります。
昨今は新型ウイルスの影響も相まって、夏場でも学級閉鎖になることが増えてきました。
学級閉鎖は、2~3日くらいなら学校が休みになって子どもも嬉しいかもしれませんが、5日以上にもなると、だんだん飽きてきますし、そろそろ外へ出たいとも言い出すでしょう。
また、子どもをずっと1人で留守番させておくわけにもいかず、買い物などに連れ出さなければならない場合もあると思います。
そもそも、学級閉鎖中の「外出」はどこまで許されるのでしょうか?
今回の記事では学級閉鎖・学校閉鎖中の外出について考察してみました。
まずは学校の方針を確認
学級閉鎖中の外出については、まずは何はともあれ、学校の方針を確認しましょう。
プリントなどが配布されていることもあれば、ホームルームで外出について伝えられていることもあるでしょう。
学校の方針に反する行動をとって、それが見つかってしまった場合、後からなんらかの指導を受ける可能性もあります。
学校の方針としては、明確に「外出禁止」としている場合もあれば、「控えることが望ましい」といった曖昧な表現になっている場合もあるでしょう。
後者の場合、学校側の本音がどこにあるのか、いまいち測りかねるところです。
前者の場合でも、そうした「外出禁止」がどこまでの拘束力を持つかは定かではありません。
そうすると、学校からの指示は一応参考にはするものの、結局のところ各自で判断するということになりそうです。
学級閉鎖中の外出はどこまでしていい?
そもそも学級閉鎖の目的は、生徒間や先生との間で感染が拡大することを防ぐ点にあります。
また、風邪による欠席者が多数いる中で、授業を進めるわけにはいかない、という配慮もあるのでしょう。
学級閉鎖の目的にかんがみれば、外出をどこまでしていいのかは、
・他人に移してしまう可能性がどの程度あるか?
といった点を基準にすることになるでしょう。
「風邪の症状がなければ外出しても問題ない」
と思われるかもしれませんが、ほとんどのウイルスには潜伏期間がありますので、仮に発症していなくても他人に移してしまうリスクはあります。
もちろん、咳やくしゃみなどの症状がある時のほうが、明らかにリスクが高いのは言うまでもありません。
以上からすれば、例えば同じ学校の生徒が集まる密集度の高い塾などに行くのは、基本的には控えたほうがいいということになります。
塾や予備校は第2の学校みたいなものですので、ここへ自由に出入りしてしまっては、学級閉鎖の意味があまりありません。
一方で、症状がない状態で、かつ人がそこまで密集しない屋外の公園へ行く場合などは、感染のリスクは極めて低く、基本的には問題ないでしょう。
「免疫力」ということを考えても、適度に外へ出て歩いたり、外の空気を吸ったりするのは重要なことです。
判断基準についてまとめれば、
②外出先は人が密集する場所かどうか
③外出先は屋内か屋外か
①習い事
習い事については、まずはその習い事の主催者(先生など)に相談してみるべきです。
ほとんどの場合、学級閉鎖の際の対応についての指針があると思います。
②買い物
続いて、子どもを買い物に連れていきたいという場合です。
買い物は、多少人が集まる場所であっても、別に誰かとしゃべったりするわけではありませんので、基本的には連れていって問題ないと思います。
子どもには念のためマスクをさせ、あまり長居しないようにすればOKです。
もちろん、このあたりの判断は人によって異なりますので、もしかしたら知り合いのママさんなどに見つかり、嫌な顔をされることもあるかもしれません。
そのためもし心配なら、知り合いにまず会わないような、少し遠めのスーパーやデパートなどに行って買い物をするのがおすすめです。
③公園
公園については上でも書きましたが、屋外でもありますし、基本的には行って問題ないといえます。
もちろん、屋内のレジャー施設などになると、また話は変わってきます。
もっとも、昨今は風邪に対する危機意識も高まっていますし、数年前には公園の遊具が閉鎖されるなんてこともありました。
そのため、買い物のところでも述べたように、知り合いの人に見つかって嫌な顔をされたり、告げ口されたりといったリスクはゼロではありません。
そうした過剰反応する人は、気にしないのが1番ですが、もし心配なのであれば、少し遠めの公園に遊びに行かせるなど工夫する必要があるでしょう。
④カラオケや映画館、遊園地、テーマパークなど
これらの場所については、症状がある場合はもちろん、症状がなくても、基本的には行かないほうがいいでしょう。
こうした場所は「不要不急」とみなされる最たる場所でもあり、万が一誰かに見つかってしまった場合の印象も非常に悪いです。
学級閉鎖中、ずっと家にいるのも退屈かもしれませんが、最近はスマホやゲームなども充実していますので、できるだけそうしたもので遊ぶようにしましょう。
⑤図書館や公民館など
図書館や公民館などについては、実は最も悩ましいところかもしれません。
④に比べれば印象は悪くないですが、学級閉鎖中にあえて行くほどの場所でもないと言えます。
学級閉鎖中に読む本が欲しいという場合もあると思いますので、絶対にダメとは言えませんが、やはり状況判断にはなるでしょう。
個人的には、特に風邪の症状がなければ、保護者同伴で、一応マスクをさせて行けば、基本的には問題ないと思います。
⑥旅行
学級閉鎖の期間が土日・祝日にまたがる場合、もともと予定していた家族旅行と被ってしまうこともあるでしょう。
旅行の場合キャンセル料などがかかってしまいますので、「症状がないのであれば連れていきたい」というのが多くの人の本音でしょう。
ただし、旅行の場合、旅行中に症状が出て、旅行先で大変な想いをする羽目になることがあります。
旅行先で知り合いと遭遇する可能性はほぼありませんので、その点は問題ないですが、やはり子どもの体調との兼ね合いにはなるでしょう。
今回のまとめ
以上、学級閉鎖の時の外出についてでした。
感染拡大のリスクを極力減らすという点から言えば、当然ですが家から一歩も出ないに越したことはありません。
他人と一切交わらなければ、これ以上感染が拡大することもないでしょう。
もっとも、ずっと家に引きこもっているのも逆に健康に悪いですし、体力や筋肉も衰えてきます。
家庭の事情で、子どもを外に連れていかなければならない場合もあるでしょう。
そのため、上で挙げた判断基準を踏まえた上で、必要最小限度の外出であれば問題がないと、当サイトでは結論づけておきます。
ちなみに余談ですが、リスクというのは減らすことはできても、どう頑張ってもゼロにすることはできません。
学級閉鎖の場合でも、「その兄弟の外出はOK」と言われることがありますが、家庭内で兄弟に移り、その兄弟が外へ出てウイルスをばらまく、という可能性は十分にあるでしょう。
子どもから親へ移り、職場などでばらまいてしまう可能性もあります。
もしこれ以上の感染拡大のリスクをゼロにするならば、誰かがウイルスを保有しているかもしれないという理由で一家全員引きこもらなければなりませんが、それはさすがに現実的とは言えないでしょう。
私たちは家庭や学校、会社などで共同生活をしながら生きていく以上、感染がある程度拡大するのは避けられません。
もちろん、密集を避けたり、症状があればマスクをつけるなど、最低限の感染防止対策は講ずる必要があるのだと思います。
しかし、「屋外の公園もダメ、散歩もダメ」など、極わずかなリスクに過剰反応したり、どこから移った誰から移ったと指をさし合うのは、社会としてあまりにも生きづらさを助長してしまいます。
また、そもそも家から一歩外に出れば、交通事故にだって遭うかもしれませんし、不審者に襲われるかもしれませんし、災害に巻き込まれるかもしれません。
数あるリスクの中の「感染拡大」というリスクだけを取り出して、それをゼロにすべきだというのもおかしな話です。
やや余談となりましたが、各々が最低限の常識はわきまえた上で、あまりお互いの行動をとがめ合わないような寛容な社会が到来することを、当サイトとしては願っています。
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