学校の部活を辞める際、退部理由を要求されることがあります。
顧問の先生に納得してもらって、円満に部活を辞めるためにも、この退部理由は重要になってきます。
もちろん、退部理由がしっかりしていないという理由だけで、例えば学校の成績が下がるなんてことは、本来あってはならないでしょう。
しかし、部活を適当に辞めてしまうと何より印象が悪いですし、イメージなどから学校の内申点に影響してくる可能性もないとは言い切れません。
そこで今回の記事では、部活の退部理由一覧と、具体的な例文についてもまとめてみました。
部活の退部届などに「退部理由」を書かなければならない際は、ぜひ参考にしてみてください。
部活の退部理由（書き方と文例）退部届に使える
部活を退部したい理由はいろいろあると思いますが、あまりみんなには言えなかったり、
「ただなんとなく…」
という場合もあるでしょう。
そういう場合でも、できるだけ以下のいずれかの理由に引き付けて書くことをおすすめいたします。
冒頭でも書きましたが、理由もなく辞めたり、顧問の先生と揉めて辞めたりすると色々と不都合も多いです。
以下の理由は、どれか1つを選ばなければならないわけではなく、使えそうなものをいくつか組み合わせて使ってもらえばOKです。
それでは、以下の項目から部活の退部理由と具体的な文例を紹介していきます。
退部理由①：勉強との兼ね合い
勉強との兼ね合いは、退部理由として非常によく使われるものです。
正直、成績が悪ければ悪いほど退部理由としては説得的になり、部活を辞められる確率も上がるでしょう。
そもそも学生の本分は勉強ということに一応なっている手前、これを言われたら顧問の先生としても、ある程度は退部を認めざるをえません。
具体的には、
などを理由として挙げるといいでしょう。
この度2年生になって、テストの成績が大きく下がってしまいました。
私は○○大学を目指していますが、今の成績ではとても合格などおぼつかず、これまで以上に勉強時間や勉強量を増やす必要があります。
部活の練習は、私にとっては相当ハードで、最近は部活から帰ってきたらすぐに疲れて寝てしまい、授業の予習や宿題などが十分にできていません。
また、私の自宅から学校までは往復2時間以上もかかり、それもこの状況に拍車をかけています。
両親とも相談した結果、今後は部活を辞めて、勉強に専念することにいたしました。
私がいなくなることでチームにご迷惑をおかけてしてしまうことを、どうかお許しください。
また1年間、部活で私の面倒を見ていただき、ありがとうございました。
2年生になってから練習がハードになり、部活から帰るとすぐに寝てしまうことが増えてきました。
そのため、最近は日々の勉強が十分にできておらず、テストの成績も日に日に悪くなっています。
私には行きたい高校がありますが、今の成績では正直合格は難しく、これまで以上に集中して勉強に取り組む必要があります。
また、来月からは受験を見据えて、○○予備校に通うことにもなりました。
そのため、チームにご迷惑をおかけしてしまうことは重々承知の上ですが、これ以上部活を続けていくことはできず、この度退部させていただくことにいたしました。
両親とも部活と学業の両立が難しいことを伝え、すでに了解を得ています。
どうぞよろしくお願いいたします。
一点だけ注意点を挙げるとすれば、迷っている素振りを見せると引き留められることがあるので、確実に退部したいなら、
「すでに両親とも話し合い、決まったことなんだ」
というスタンスで書くといいでしょう。
退部理由②：人間関係
人間関係に悩んで部活を辞めたいと思っている人は、非常に多いようです。
「悩みのほとんどは人間関係の悩み」
と言われるように、人間関係さえ改善できれば、もしくは断ち切れれば、解決する問題は実際多いです。
特に、もしいじめや嫌がらせなどにあっているのだとすれば、そのような場合は逃げるのが1番でしょう。
もちろん、実社会では集団生活・集団行動を余儀なくされる場面も多くありますし、嫌いな人や苦手な人ともある程度は我慢して付き合っていかなければなりません。
しかし、もしいじめや嫌がらせにあっているのだとしたら、そこは決して健全な集団とはいえませんし、そうした集団に居続けても成長できることはありません。
精神が崩壊してしまう前に手を引いてしまうのが賢明だと思います。
私は部活の仲間にうまく馴染むことができず、同級生はもちろん先輩方とも距離を感じています。
最近は練習中や休憩中に孤立することも増え、正直部活が全く楽しくありません。
そのため、急な申し出となり恐縮ですが、○○月××日をもって退部させていただきたく思います。
今までありがとうございました。
私は部内でいじめを受けています。
ひそひそと陰口を言われたり、練習道具を隠されたりしています。
あるグループからは明らかに無視されていますし、もう部活に行くのが苦痛で仕方がありません。
そのため、誠に勝手ではありますが、本日をもって退部させていただきたく思います。
部活を辞めた後は、この悔しい経験をバネに、今後の学校生活に全力で取り組んでいくつもりです。
短い間でしたが、部活で指導していただきありがとうございました。
もし明らかにいじめを受けているという事実があるなら、顧問の先生もその一翼を担っていない限り、正直に退部届に書いてしまっていいと思います。
過酷な状況に置かれている生徒をあえて引き留める先生も、そう多くはないでしょう。
退部理由③：練習に着いていけない
これは実力不足や能力不足により、練習に着いていけないから辞めるというものです。
もちろん、それでも頑張って続けることで得られるものもあるのかもしれませんが、私たちは1人1人違う人間以上、当然向き不向きはあります。
また、経験者しかいないような部活に初心者がまかり間違って入ってしまうと、正直練習についていくのはなかなか厳しい面があります。
個人的には、初心者でも部内でできることはたくさんあると思いますし、なんらかの役割を担っていくことは可能だと思いますが、残念ながら「実力至上主義」という部活も多いです。
部活の練習に着いていけないと、それだけたくさんの労力を部活に使ってしまうことになりますので、結果的に普段の勉強や学校生活にも支障をきたしてしまいます。
その点も含めて退部理由に書くといいでしょう。
ちなみに、この理由の懸念点としては、
「マネージャーにならないか？」
と誘われる可能性があるということです。
もしマネージャー業がやりたいなら快く引き受ければいいですが、あくまで「退部」したいのでれば、もしかしたら他の理由に引き付けて書くほうがスムーズかもしれません。
私は高校から○○を始めましたが、周りはみんな経験者ばかりで、とてもではないですが練習に着いていくことができません。
なんとか練習に着いていけるよう、今まで努力を重ねてきましたが、やはり基礎体力や基本的な技術の面で周りと大きな差を感じており、最近は毎日の練習に参加するだけでかなりの体力を消耗してしまいます。
そうした事情も相まってか、最近は部活から帰ってくるとすぐに寝てしまいますし、授業中に居眠りをしてしまうことも増えてきました。
このままだと学業の方が疎かになってしまいますし、誠に申し訳ございませんが、本日をもって退部させていただきたいと思います。
今まで熱心に指導していただきありがとうございました。
退部理由④：他にやりたいことがある（転部も含む）
他の部活に転部したいとか、部活以外にやりたいことができたというのも、立派な退部理由になりえます。
割と世間には、「1度始めたことは最後まで続けなければならない」という風潮がありますが、一度の選択で本当に自分に合っているものを見つけるのは至難の業だと思います。
実際には数々の選択を繰り返していく中で、だんだん自分がやりたいことが見えてくるというのが本当のところでしょう。
私は生徒会執行部として学校行事を企画・運営していくことに興味があり、この高校生活をかけて取り組んでいきたいと思っております。
入学して以来ずっと先輩役員が生徒会として活躍している姿に憧れを抱いており、チャンスが訪れたらぜひ生徒会に立候補したいと考えておりました。
生徒会に入れば、放課後の時間はほぼ生徒会の活動に当てなければなりませんので、もう部活にはあまり顔を出すことができません。
中途半端に両方参加しても、双方の士気を下げてしまうだけだと考えておりますし、私自身、これからは生徒会に専念したいと思っております。
そのため、本日をもって部活を退部させていただきます。
この部活での経験を生かして、生徒会でも頑張っていきたいと思います。
ありがとうございました。
私は先輩や顧問の先生に誘われるがまま今の部活に入部しましたが、実は以前から○○に強い関心を持っており、仮入部にも一時期参加していました。
友達にも○○部の部員が多く、いつも○○の話を聞かされるうちに、自分も友達と一緒になって○○を頑張りたいという欲求が高まってきました。
もちろん、決して今の部活が嫌いになったわけではありませんが、やはり1度しかない学校生活ですので、悔いの残らないような選択をしたいと考えております。
そのため、本日をもって○○部を退部させていただき、○○部に転部いたします。
○○部の顧問の先生ともすでに話をさせていただいていて、了解を得ています。
どうぞよろしくお願いいたします。
退部理由⑤：部活に飽きてしまった、モチベーションが続かない、やる気が出ないなど
これらはなかなか言い出しにくいことではありますが、現実問題起こりうることです。
もちろん、ストレートに書くと非常に印象が悪いので、ある程度工夫して書く必要はあるでしょう。
この理由は上の③や④とも関連していると思いますので、そちらに引き付けて書くのもおすすめです。
私は幼いころからずっと○○をやってきましたが、正直ここ数年は伸び悩んでおり、いつからか○○に対する情熱がなくなっていることに気づきました。
最近は練習に参加していても周りのチームメイトとの温度差を感じてしまい、もうあまり楽しく○○に取り組むことができていません。
このまま中途半端な気持ちで続けていくのもチームメイトに失礼ですし、この度思い切って○○部から退部することを決断いたしました。
急なことで申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
退部理由⑥：部活にかけるお金がない
これは一身上の都合から、
など、部活にかけられるお金がないという場合です。
これが本当なのであれば、顧問の先生としても退部を認めざるを得ません。
退部理由としては、ある意味最も強力なものといえるでしょう。
私の家はもともと母子家庭で、学費や生活費を捻出していくのにとても苦労しています。
高校に入学し、前々から興味を持っていた○○部に入ったはいいものの、練習道具を買ったり大会に出たりする費用が思いのほか高額で、それが家計を圧迫しています。
他方、これから転部しようと思っている○○部であれば、活動にほとんどお金はかかりませんし、そのために学業に支障が生じることもありません。
急な申し出となり恐縮ですが、本日をもって○○部を退部させていただきます。
半年間の間、熱心にご指導いただきありがとうございました。
退部理由⑦：ケガが治らない
これは部活の内外を問わず、ケガをしてしまって、もうその部活を物理的に続けられないという場合です。
引退まで治る見込みがない場合や、治ったとしてもかなり遅れをとってしまう場合、これも退部理由としてはやむを得ないものといえるでしょう。
顧問の先生も基本的には納得してくれるはずです。
ただ、理由③と同様、「マネージャーに転向しないか？」と誘われることはあるかもしれません。
私はご存知の通り右足をケガしてしまい、しばらく部活の活動に参加できていません。
病院には定期的に通院していますが、引退までに治る見込みは低く、担当医からもできるだけ安静にしているようにと言われています。
今後は選手としてではなく、マネージャーとしてみんなをサポートしていくことも考えましたが、やはりこれまで元気に活動できていただけに、それも精神的にきついものがあります。
いろいろと考えた結果、中途半端に部活に続けていくよりも、きっぱりとやめ、この悔しさをこれからは勉強にぶつけていきたいと考えるに至りました。
私のようにケガをした選手を1人でも多く救える医者になるために、将来は医学部に進学することも視野に入れています。
これまでご指導いただきありがとうございました。
今回のまとめ
以上、部活の退部理由や例文について紹介してきました。
今のご自身の状況と照らし合わせて、使えそうなフレーズがあればぜひ使ってみてください。
また、もし「私自身はこんな理由で辞めました！」という報告があれば、これから辞める後輩方の励みになると思います。
よければぜひコメント欄で教えてください。
コメント
コメント一覧 （1件）
大変参考になりました！
ぜひ、3番を使いたいと思います。
ありがとうございます！