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「~然とした」とは?本来の意味や読み方について解説

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「○○然とした」という言葉を聞くことがありますが、これは一体どんな意味なのでしょうか?

例えばですが、

「紳士然とした態度で…」
「母親然とした様子で…」

と言う場合、この「然」の意味や読み方とは?

目次

「○○然とした」とは?

「然」という言葉には、元来「そのまま」「そのとおり」といった意味があります。

そして、「然」という言葉が「○○然とした…」というように名詞にくっついて使われる場合、

「まるで○○のような様子であること」
「いかにも○○のような様子であること」

といった意味を表します。

読み方は、「○○ぜんとした」です。

例えば、「彼は紳士然とした態度で…」と書かれていたとしたら、

「まるで紳士のような態度・立ち振る舞いで」
「いかにも紳士のような態度・立ち振る舞いで」

などの意味を表すことになります。

その人が本当に紳士かどうかはわからないが、その人の見た目や態度、立ち振る舞いなどから、いかにも紳士っぽい!というニュアンスです。

逆に、「彼は紳士然としていない」という否定形で書かれていたらどうでしょう。

この場合は、その人は本当は紳士なのかもしれないが、見た目や態度、立ち振る舞いなどが全く紳士らしくない、といったネガティブな意味になります。

つまり、「然」という言葉には、

・そのものが持つ本質・本性

といったような意味が含まれているといっていいでしょう。

▼その他の例文
「貴族然とした」
=いかにも貴族のような様子・態度で
「学者然とした」
=いかにも学者のような様子・態度で
「母親然とした」
=いかにも母親のような様子・態度で

もちろん、人ではなく物にくっつていて使われることもあります。

意味やニュアンスなどは、最終的には文脈判断となりますが、もし迷ったら、

「いかにも○○のような」

という訳語を当てておけば問題ないでしょう。

「自然」の本来の意味

余談ですが、「然」が使われる言葉として一般に有名なのは「自然」でしょう。

「自然」とは、何も森や山、海、川といった景色を指し示すのみでなく、

「ありのままの姿」
「本来あるべき姿」

といった意味があります。

自然は、私たちが生まれてくるずっと前からすでにそこにあり、その時点ではまだ何も手を加えられていない状態、ありのままの姿で存在していました。

そしてそれは言い換えれば、万物が本来そうあるべき、原初の姿ということもできるでしょう。

そうしたことから類推するならば、例えば、「貴族然とした姿」と言う場合、

・貴族であれば本来そうあるべき、貴族の本来の姿

というニュアンスも出てくるのだと思います。

私たち人間にはそれぞれ、社会的に与えられた「役割」というものがあると思います。

例えば、母親としての役割、教師としての役割、学生としての役割、などがそれです。

その役割を全うしていく上では、

「その役割然とした振る舞いとは一体どのようなものか?」
「本来その役割とはどのようなものであるべきなのか?」

といったことを考えながら動いてみると有意義かもしれません。

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